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今月号の「諸君!」の『怒れる大衆が権力中枢に襲いかかる日』(ジャーナリスト富坂聡)に、中国で大反響の小話が取り上げられていた。すぐに取り締まりの対象となるが、今も携帯のチェーンメールで出回っているという。とても面白いので紹介。
警官になってまだ1週間の“小五”は、1週間働いた自分へのご褒美として街に遊びに出かけた。
警察の制服を着た小五が最初に向かったのは映画館である。そこには中国でよく見かける長蛇の列。小五はため息をひとつ吐くと、列の最後尾に並んだ。すると、隣にいた市民から、「あんた、新人警官だろう?」と突然訊ねられたのだ。
小五は驚いて、「あんたはなぜ分かるんだ?」と訊ね返すと、その市民が答える。
「何言ってるんだ。警官のくせにわざわざ列に並ぶやつはいない」
小五は「なるほど」と納得して直接窓口に行った。そしてチケットを買おうと窓口をのぞきこんだ。するとそのとたん、チケットの売り子が唐突にこう訊ねてきた。
「あなた、新人警官でしょう?」
「なぜ、分かった?」と小五が問うと、「ちゃんとチケットを買う警官なんていないわよ」
言われるまま劇場のなかに入った小五は、1階に空席を見つけて座った。しかし、そこに座ろうとした瞬間に、またしても隣の人から、「あんた、新人警官だろう?」と訊ねられた。
小五はいよいよ奇妙になって、「そんなことを誰が言ったんだ」と語気を荒げた。すると隣の人は、「警官はみな上の席(VIP席)で見るもんだ」。
小五が教えられたとおり階段を上がると、そこにはすでにたくさんの警官がくつろいでいた。小五が席の一つに座っていると、今度は警官の一人が小五を振り返って言った。
「おまえ、新人警官だな?」
その警官はいい終わると、「警官ならこうやって座るんだ」と手足を翼のように広げてふんぞり返って見せた。小五も早速それを真似てみると、確かに気持ち良かった。
映画が半分終わったころ、小五はにわかに尿意をもよおした。そして急いでトイレに向かったのだった。ところがトイレに着くと、入り口で従業員の一人に呼び止められた。
「あんた、新人警官だろう?」
小五が「オレの顔にそんなこと書いてないだろう?」と言い返すと、その従業員は、「警官ならトイレにわざわざ来ることはない。上の階から下に向かってするんだよ」というのだ。
小五はしかたなく席に戻って、下の席に向かって小便をした。
すると今度は下の階から、
「上で小便をしているあんた。新人警官だろう?」
と言う声が聞こえてきた。
小五が訝しげに下を見ると、下の客は、
「警官なら下にいる者すべてに小便をひっかけるが、オレ一人の頭にだけするのは、あんたのような新人だけだ」と叫んだ。
この後、小五は売春婦のいるカラオケ店に向かった。
小五はこれ以上、警官としての面目を汚してなるものか、と娼婦への支払いも店への支払いもすることなく大きな身体を揺すって堂々と店を出ようとした。
そのとき再び小五に向かって店の店長が呼びかける。
「あんた、新人警官だろう?」
ついに頭にきた小五はその店長を首をつかむと、「おまえまでそんなことを言うのか。なんで新人だとわかるんだ?」と訊いた。
すると店長は言った。「警官なら、ただで遊ぶのは当たり前。遊んだ後には必ず“保護費”を請求するもんなんだよ」と答えたのだ。
小五は、「オレだって警官のはしくれだ!」と思い直し、「じゃあ、保護費をよこせ」と店長に向かって居丈高に命令した。しかし、店長はまたしても、「あんた、やっぱり新人警官だろう?」と訊き返した。そして言葉を失う小五に対して諭すようにこう続けた。
「警官なら自分で保護費を回収するなんてことはしない。われわれに持って来させるものだよ」
これを聞いた小五は、店長にコケにされたと思い、ここで警官としての威信を見せ付けなければならないと決心した。折りよく壁を一つ隔てた部屋から男女の怪しげな声が聞こえてくるではないか。
小五は早速、その声のする部屋の前に来て、足でドアを蹴り破った。そして中に入ると、「動くな。オレは警官だ!」と叫んだのだ。
ところが部屋のなかの男女は慌てるようすもない。それどころか、女は気だるそうにゆっくりと身体を起こすと、横目で小五を見ながらこう言ったのだ。
「あんた、新人警官でしょう?」
すると続いて男の方も続けてこう言う。
「そうだ。彼は新人警官だ」
小五は驚きながらも、
「お前たちは、なんでオレが新人警官だと知っているんだ?」
と訊き返した。
すると女が男を指差して言った。
「だって警官なら、自分の上司(局長)の顔ぐらい知っているでしょう?」
それを聞いた小五は、慌てて逃げ出したが、今度は店の出口で一人の男性とぶつかった。
小五が慌てて謝ると、その相手はニッコリと笑いながら、
「あんた、新人警官だろう?」
小五は自分がキレそうになるのを抑えながら、やっと「あんたにも分かるのか?」と訊き返した。
するとその人物は小五に言った。
「私はこの店のオーナーです。この土地に私と知り合いじゃない警官はいませんからね」
小五はこそこそと店を後にした。
ベテラン警官らしく振舞おうと決心した小五はある日、一軒のタバコ屋にやってきた。そして横柄な態度で店の主人に「おい、この『中華』(中国の高級ブランド)ツーカートンもらっていくぞ!」と言うが早いか、勝手に棚からひったくった。
しかし、その様子を見た店の主人は不思議なことに小五にこう訊いたのだ。
「あんた、新人警官だろう?」
小五はがっかりして、
「おまえ、何で分かるんだ?」
と聞き返した。すると店の主人は、
「警官ならみな表の棚に並んでいるのが偽タバコだって知っているからね。警官らしくしたけりゃ『おい、裏から本物を出してこい』って言わなくちゃ」
と答えたのだ。小五は言われるまま本物を持ってこさせると、それを持って店を出た。
「中華」を持って歩いていると、今度はにわかにこのタバコを売って小遣いにしようという考えが浮かんできた。
そして、すぐ近くにある別のタバコ屋に「中華」を持って入り、買い取りを迫ったのだった。
「店主、このツーカートンの『中華』を返品だ。買い戻せ」
「はい、ではいくら必要ですか?」
「うーん、ワンカートン千元(約1万6千円)でどうだ」
「はい、わかりました」
小五が金を受け取って帰ろうとしたとき、またしても店主が言った。
「あんた、新人警官だろう?」
そして、訝しがる小五に向かってこう続けた。
「警官なら売りにきた『中華』も黙って持って帰るもんだよ」
ソ連時代のアネクードも、大笑いさせられるものが多かったが、中国でも他にたくさんこの手の小話があるのだろう。読んでみたいものだ。
中国人にとっては、ここで描かれる横暴な本来の警官の姿が、実際の警官のイメージそのものなので、大いにうけているのだという。
実際、チベットやウイグルだけでなく、漢人の地域でも警察署が襲われる事件が相次いでいる。これから中国経済が下降局面を迎えたとき、民衆の不満はさらに巨大化し、反日を煽るだけでは、もはや抑えきれないかもしれない。そのとき、中国には台湾侵攻というカードしか残されていない可能性がある。
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千葉県在住