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自由への道――チベット 国際人権週間デモ
2008年12月6日(土)
出発場所:新宿区「柏木公園」集合:13:00~行進:13:30~
到着場所:四谷区「新宿公園」
久しぶりにデモに行ってきた。参加者は70名ぐらいだろうか。夏の頃に比べるとかなり人数が減った。2ちゃんねるでの告知もあまり目立たなかったように思う。
デモは大きな問題はなく終了したが、デモ行進の途中で文句を言いに、デモの先頭に向かっていった中国人?がいたが、警官に制止されていた。ここは中国ではなく、日本なのに、怖いですね。
今回も出発前の挨拶を文字起こしした。
チベット交流会 西依氏
皆様こんにちは。チベット交流会の西依です。
新宿に戻ってきたのは16年ぶりです。これまでいろんなことを、チベットのことを横浜中心でやってました。その中でいつも文化や音楽や講演会をやっている中で、常々言ってきたのは、今回3月に起きたようなチベットの事件があるんだ、それを皆さん心にとめておいてください、ということです。
そういう意味では今年の3月、チベット本土で起きた悲劇的な虐殺から、5月の聖火リレー、長野、続いてオリンピック、日本の中でもいろいろと皆さんが行動したんですけれども、その中で祭り的な雰囲気でチベットに関わってきた人たちが大部分いたのではないかと思います。
今回集まってくださった方達は、本当にチベットのことを何とかしていきたい、そういう思いの人たちが、来てくださったと信じています。チベットのことをわずかでも、みなさんと一緒に解決に向けて進んでいけるようがんばりたいと思います。
また新宿という場所柄、中国人もたくさんいます。日本の中にもうどこに行っても、横浜も中国人のいないところはありません。その私たちの身近にいる中国人にも、少しずつでもいいからチベットの現状を伝えて、訴え続けて、日本人と中国人が話し合いをして、チベット人が話していけるそんな場を、どんどん私たちの身近なところから作っていければ、最高だと思いますので、よろしくお願いいたします。
在日チベット人コミュニティー代表のカルデンさん
こんにちは。本当に今日たくさんの人に集まっていただき、そしてチベット交流会の西依さん、善光寺の若麻績(わかおみ)さんがいらっしゃいまして、本当に力になるんじゃないかなと思って、本当にありがとうございます。
3月から、もう12月になるんで、それから我々ずっとがんばってきて、ほんとにいままで、それは無駄になってますか、といったら絶対無駄になっていないと思います。
現在チベットという国の中で何が起こっているのか、どれくらい自由があるか、どれくらい中国の政府に殺されているとか、みんな多分ご存じと思います。ですから、私はここで多分たくさん説明する必要ないんじゃないかと思います。
我々は本当に自由のある国の中で、例えば日本という国の中で、我々はデモとかいつでもできるのですが、チベットの中にいるチベット人たちは、自由なデモをしたいと思ってますが、なかなかできないですね。いつ殺されるか分からない状況なんです。ですから続けて、デモなり世界にチベットのことをアピールして、チベット旗をもってチベットはそういう国だよという風に言っていただければ。続けるのが一番大事じゃないかなと思います。よろしくお願いいたします。
そして、多分皆さんご存じと思いますが、11月17日、1週間くらいかけてダラムサラで大きなチベットの会議をやったんですが、何が一番大事かというと、一緒になる、多分みなさん迷っているところあると思う。独立を目指している人と、高度の自治区という、二つ。どっちがいいだろう、どっちが正しい、どっちが悪い、私はどっちも悪いと思いませんね。私が思っているのが、独立を目指している人たちに対しても、我々は協力してあげなければならない。そして高度の自治区をやっている活動に対しても協力してあげなければならない。それが一番大切じゃないかなと思います。
みんなと一緒になって、やっぱり別々じゃなくて、一つの力になって、巨大な中国に戦うことができるんじゃないかなと私は信じていますので、皆さんも迷わずに、独立目指している人にも背中を向けずに、応援してあげること、高度の自治区を目指している人に対しても一生懸命応援してあげることがいちばん大事じゃないかなと思います。
ということでこれからも皆さんチベットのことを関心をもって、友達や親や誰に対してもたくさん知らせることが一番大切と思いますので、皆さんよろしくお願いいたします。
善光寺徳行坊住職 若麻績(わかおみ)敬史さま
このブログのタイトルバックの少年パンチェンラマは阿弥陀如来の化身とされるが、
善光寺の御本尊がその阿弥陀如来である。
皆様おはようございます。
いままでこういった集会でお話をしていただきたいと言われたことが2度あるんですけれども、2度ともお断りをしてきましたが、今回西依さんでいらっしゃいましたので、お受けさせていただきました。
何で私がこんなガラガラを持っているかと言いますと、ガラガラ持たなければいけなくて、今日はちょっと東京に参りました。実は今カルデンさんがおっしゃったこと、それに通ずることで一言触れたいと思います。
私、9時50分から30分、東京のあるお寺の場所で、ある方にお会いしました。日本を代表する宗派の、ある派の管長さんです。中国に76回行ってらっしゃる方。日本の仏教界の中では最大の中国寄りのお坊さんでいらっしゃいます。お寺を4つ復興されました。ただその方はダライ・ラマ法王猊下と二度三度すでにお会いされてらっしゃるんですね。
その方が、じゃあ76回中国に入ったからといって、その方が中国寄りかと言うと、事実関係は中国寄りですけれど、心は中国の中の数多くの人たちの心を見ようとされていて、心でつながろうとされてらっしゃる。
そして、同じようにダライラマ法王猊下とお会いされて、法王猊下のお言葉を聞いていらっしゃいます。重要なのはですね、私たちが、様々な残虐なことを知りえてしまった私たちがですよ、それをもとに私たちがその人を恨んだり、憎んだり、戦いをするにあたって、恨みでもって戦うことを私たちは捨てていくべきだということなんです。
それを実践されることができているのは、日本国内のチベットの方々であり、カルデンさん方であることは、みなさんよくご存じだと思います。
オリンピックの際、収録されました様々な映像の中で、とても印象的な映像がございました。それは、終わった後、1時間ぐらい特集でしたか、ニュースの中でございましたよね。中国人の今回動員された学生さん方に、高速のサービスエリアでカルデンさんが話しかけて、握手を求め続けた、あの映像を見てらっしゃいますよね。
あれは、実は勝ち負けが、人間は、世の中は、あったりなかったりする。あれはすべてカルデンさんが勝ちです。勝ち負けで判断した場合。あの心が実は優れた心です。相手とコミュニケーションしよう、話をしよう、それで握手をしたい。この心です。この心というのは高い心であって、広い心です。様々な悪しき心が私たちの目の前にある。日本国内でも同じですし、このチベットに関わってはとくにそうだと思います。しかし、私たちはその心を目の前にしても、同じ心になってはいけないんです。それこそダライラマ法王猊下が「いちばんいけないことです」とおっしゃってることです。
願わくば、そういった一つ一つの見聞きしてしまった恐るべきこと、悲しみのことを、私たちの心の中の、心の泉の、瓶を低く持ちまして、一つ一つをその中に沈めていく、沈めて行きながら、それでも私たちは前をみて、それでも上を仰ぎ見て、より広い心をもつ努力を一人一人がして、日本におられますチベットの人たちの心に寄り添い、そして中国人達とも、彼らとも話をして対話をして、彼ら自身の一人一人に私たちが心を伝えていくことが、とても重要だと思います。
中国の人だから全部チベットを悪く思っている、そうとは限りません。やはり少数民族の人、田舎で貧しい暮らしをしている人はチベットや少数民族の人たちに対して、連帯とか悲しみの心とか、自分たちと同じ苦しみをもっているんだという風に思ってたりします。
都会に住んでいても、苦労している中国人の中で、悪いことをしないで生きていこうと思っている人もいます。そういう人たちと私たちが結びつくことによって、心がつながることによって、もっと広い心でチベットを理解していただくことが、かなうことになります。
そういった意味で今日お集まりの皆様方は、一人一人がそういうお使いができる方です。
仏様神様はそれを願っています。ダライラマ法王猊下もそれを願っています。私たちがチベットの旗を持つとき、チベットの旗を仰ぎ見るとき、そのチベットの方々が信じている仏というものがあって、であるがゆえに、ここまでこられることができた。であるがゆえに、あれだけ心清らかでおられるということを私たちも学ばなければならないのです。同様の心をもって、チベットを支える、同様の心をもってチベットがフリーであることを願い、同様の心をもって、中国の人たちのところにも話をして、つながって、心通じ合って、伝えるべきことを伝えていって、同じような心になっていただくことを願いながら、行動していただくことをせつにお願いいたします。
私は所詮坊主でございます。どうしてもこういう話の仕方になってしまうことをお許しいただければ、と。世の中は争いに満ちた世の中であるがゆえに、争いに満ちない世の中を作っていかなければならないのが、私たち人間の使命です。
それで皆様お一人お一人がそれを実現していく、果たしていく、伝えていくお役目があるということを、心の中に、しっかりともっていただきたいことをお願い申し上げます。
善光寺の坊主として申し上げることは以上です。
ありがとうございます。
ダライ・ラマ法王日本代表部事務所代表
ラクパ・ツォコ氏からのメッセージ
世界人権デーに向けて
世界人権デーにチベットの深刻な状況をとりあげていただき、どうもありがとうございました。
チベット交流会代表の西依氏をはじめ、関係者に心からお礼を申し上げます。
今年3月10日以降、チベット国内では平和的なデモ行進を行っただけで大勢のチベット人が犠牲になりました。この中国政府の無差別の殺害に対し、チベット全土、ウ・ツァン、カム、アムドの54個所で抗議行動を行い、大勢の人々が逮捕されました。その結果、チベット国内にいるチベット人は、中国の弾圧のもと、常に怯え、犯され、監視の目にさらされて暮らしております。
現在チベットは事実上封鎖されており、外国の報道機関がチベットに入ることは禁じられています。ダライ・ラマ法王は、「意図的であるかどうかにかかわらず、私はチベットで起きていることは文化の大虐殺だと思っています、チベットではチベット人のアイデンティティーが絶えず攻撃にさらされてきました。チベットに非チベット人が大量流入した今、チベット人は自国にいるにもかかわらず、わずかな少数派へと転じています。言語、文化、伝統など、チベット独自の文化遺産が、刻々と消えています。中国政府は国家の統一をするどころか、チベットをはじめとする少数民族に対する差別を行っているのです」とおっしゃっております。
現在、私たちは独立を放棄し、ダライラマ法王の指導のもと、中道のアプローチを通して、チベット問題について中国と対話をし続けております。これはチベットと中国の双方にとって、有益となる解決策と考えております。ダライラマ法王も何度も繰り返し申し上げているように、法王の一番の懸念は、チベット人独自の文化、言語、アイデンティティーを確実に存続させることができるかどうか、ということです。
世界中の政府組織、非政府組織、そして個人が、平和と正義を道義に常にチベットを支援してくださっています。そのお一人お一人に感謝の念を捧げます。国際社会に対し、対話を通じてチベット問題を解決したいという我々の努力にご支援を承りたく思います。チベット国内で武力行使を最小限に控えるよう、また逮捕者を公正かつ適切に扱うよう中国指導部に呼びかけていただくようお願い申し上げます。
合掌。
平成20年12月6日
チベット交流会
http://www.tibet-koryu.net/
チベット問題の解決に関心のある方は
クリックを↓↓↓
書き起こし読ませて頂きました。有難うございます。
動画を探してましたが、どこにも出ていないので貴重な記録です。大変参考になりました。
ちなみにスピーチされたお坊さんですが、善光寺徳之坊住職の若麻績(わかおみ)さまとおっしゃる方です。
ちなみに、カルデンさんについてお坊さんがお話されていたのは、このテレビ番組です。
ご参考まで。
http://jp.youtube.com/watch?v=kPez5dtEDXs
善光寺のお坊さんのお名前は「わかおみ」さんとおっしゃるのですね。私の脳みそのデータベースにないお名前なので、聞き取れませんでした。特に若麻績さんのお話は、あの場の方々だけで聞くのはもったいないので文字起こししてよかったと思います。
また、動画サイトへのリンクも、ありがとうございました。
あの時の挨拶を読み、その時の心を改めて噛みしめています。
ひとつだけお願いがあります。
善光寺徳行坊住職 若麻績敬史 と、訂正いただけませんでしょうか?
宜しくお願い申し上げます。
若麻績様のお話、あの場におられた方だけしか聞けないのは
とてももったいないので文字起こしさせていただきました。
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