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日本はチベットから多くのことを学ぶことができる。優れた精神文化や深い歴史からだけではなく、中国に支配された経緯と命がけの抵抗運動から、我々が多くのことを学ぶべきだ。チベットが自由になるということは、日本が自由になるということだ。――このサイトの趣旨にご賛同いただける方は、サイト内の文章をご自由にご利用ください
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http://tibet.blog.shinobi.jp/Entry/29/ の続き

「チベット人の暮らしと文化」 渡辺一枝氏(作家)

今日はチベットの農業地帯の人たちについてのみお話しする。
チベットは仏教とまったく切り離して考えることはできない。
ボン教とも非常に結びついた生活をしており、山川湖には聖なるものが宿っていると考えている。
最初に写真を10枚ほど。

農作業を始めるまえにお香を焚いて、豊作を祈っている写真。
ヤクにスキを引かせている写真。ヤクの頭の赤い飾りも豊穣を願うもの。
大麦が実っている写真。かかしを立てている。
豊作の感謝祭。刈り入れ前にお坊さんを呼んで、畑でお祝いをしている。
脱穀作業。家の屋上で。殻竿をつかって脱穀することや、動物を使って脱穀することもある。
風選作業。自然の風でやっているが、最近は大きな扇風機を使うこともある。
収穫後、脱穀が終わり、お祈りをする。
秋になると、牧畜の民と農民が交易をする。その風景。

土地山川湖などに彼らは聖なるものが宿っていると考えている。
4300mくらいのところでも大麦を作っている。

1987年初めてチベットにいった。高野山の僧侶たちとチベット仏教の寺を見学するツアー。
とてもつまらなかったので、休憩時、仲間から外れてポタラの西の畑にいった。チベット人たちが畑をすきおこしていた。私も一緒にスキの歯を振るわせてもらった。そこは3800mほど。
ブータンの国境付近はお米もできる。作物はもともと大麦、ジャガイモ、トウモロコシ、マメ、カブ、そういうものをつくっていた。87年には小麦の畑もあった。大麦はチベット人の主食ツァンパの材料。小麦も少しは作っていた。でも59年にラサが中国に支配されて、あるいはそれ以前49年中華人民共和国建国されて50年代に中国軍がラサに入っていった、その時点ですでに大麦畑が小麦に転換させられていった。

漢民族の主食は小麦。東北の方はお米も食べるが。
87年に行った後、小麦畑がどんどん増えている。小麦だけではなく、野菜畑も増えている。90年代の終わりくらいから、ラサの近郊ではビニールハウスがすごく増えている。もともとチベット人の畑だったが漢人がどんどん流入して、すごく安いお金で畑地をチベット人から借りる。そして自分たちが食べる野菜を作っている。安いお金で土地を買い取って、月賦で払うといって払わずに逃げる漢人もいるということをよく聞いた。

最近、もっとひどいのはスイカ畑が増えている。4年前までラサの近郊でも交易の風景があったが、2006年鉄道が開通して、駅の周辺を買い取って、交易の風景が見られなくなった。

私は日本では菜食主義だが、外国ではその地の食べ物を美味しくいただく。チベットのジャガイモがとても美味しい。いつも美味しいというので、チベットに行くと知人がいつもゆでたジャガイモをどっさりもってきてくれる。
ラサの街でも田舎でもジャガイモをよばれる。美味しい美味しいと言っていると、日本にジャガイモはないのか、と言われる。「こんな美味しいジャガイモはないんだよ」と答える。
このジャガイモは自家用だという。それを聞いたのは2001年。
どういう意味と聞くと、政府が農薬を使うよう指示しているという。ある面積ではこれだけの量を使えと言う。その農薬を買い取らなければならない。自分たちは使いたくないので、自分たちが食べる分の畑では農薬を使わない。だから美味しいんだろう、ラサの街で買ったジャガイモはおいしくないだろう、と言う。

チベット人は土地も、水も命も大事にしている。農薬なんていうものは彼らの信条からは使いたくないが、今は使わされている。


大麦の畑が小麦にかえられ、畑がどんどん漢人の手に渡った。昔は自分たちが食べるものはほぼ自給自足できていたが、今は資本をもった人が買い占めて、それを小売りするようになった。それで現金がなければやっていけなくなり、スイカをつくるようになった。2000年代になってから、中国人旅行者がものすごい勢いで増えている。世界で一番スイカを好きなのは中国人。
ほんとに中国人はよくスイカを食べる。それで大麦を作っていた畑でスイカを作り、道ばたで売ると、即現金が入る。

とても悲しいことだが、大麦畑を小麦畑に変えたのは、最初の頃は強制的かもしれないが、最近は強制的ではないが否応なしにチベット人自らがそうしてしまっている。手っ取り早く現金を手に入れるにはスイカを作るしかないと考える。
スイカを作れと強制せずにうまいやり方で、作らせる。それがとても悲しい。

畑をスキおこすときに、ヤクを使わず、どんどん機械に変わっている。スキの歯も中国式のものになっている。中国式は土を深く掘り起こす。

牧畜地帯の人たちの家畜は、専業の人に、屠ってもらい、その季節に食べる肉を手に入れていた。今はヤクの肉は大変美味しいということで、放牧ではなく、飼育場で育てられ、食肉工場で解体される。チベット人たちも今は肉を工場で作られていると言っている。
彼らの食生活は今はこのように変わってきている。

ジャガイモの原種はアンデスなので、チベットにも合うので、美味しい。
カブは新鮮なものはスープにしたり、皮をむいてそのまま食べたり、干して家畜のエサにする。カブをヤクのミルクと黒砂糖でよく煮て、そのあと燻す、と携帯食になり、巡礼の途中でそれをしゃぶると元気になる。

たくさんカブをもらったので、日本に持ち帰り、亡命チベット人に分けてあげた。チベットを離れて40年ぐらい経っている人。それを見せてもわからなかったが、口に含んだとたん、サーッと記憶が蘇り、「アーッ!これはなんとかだー!」と言った。
チベット本土にいる人も大変な目にあっている、心の自由がないが、、亡命した人も、物を言えても、チベットを変える力にはならず、つらい状況にいる。

先のお三方のお話で、今年の3月に起きたことだけでなく、長いスパンのチベットの状況がわかったと思うが、どうかオリンピックが終わっても、チベットから目を離さないでいただきたいと思います。彼らは必死になって声をあげた、その声を無にしてしまうわけにはいかないと思います。お願いします。


http://tibet.blog.shinobi.jp/Entry/31/ へ続く

 

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