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日本はチベットから多くのことを学ぶことができる。優れた精神文化や深い歴史からだけではなく、中国に支配された経緯と命がけの抵抗運動から、我々が多くのことを学ぶべきだ。チベットが自由になるということは、日本が自由になるということだ。――このサイトの趣旨にご賛同いただける方は、サイト内の文章をご自由にご利用ください
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石平氏

石平氏



 

先ほどペマ先生のお話にあった、元中国人の石平と申します。
元中国人であるだけに、この場にいること自体、何か肩身が狭い、つらい思いをしています。
私は今日は高いところから発言する資格もなく、むしろ親友でありながら、ペマ先生とイリハムさんにお詫びしなければならなければならない立場でございます。

でも今は、日本国民となっておりますので、これから日本国民の立場から、今回の問題をお話させていただきます。

その前に、先ほどイリハムさんにご紹介していただいたウルムチでの事件の概要を聞きますと、すぐ20年前の、私が当事者だった天安門事件を思い出しました。
中国共産党は20年前に天安門でやったこととまったく同じことをやっています。

私たちの場合は、平和裏に、民主化を求めました。平和裏に民主化を求めた私たちの仲間に対して、中国共産党政権が平然と戦車まで出動させて手当たり次第、殺していきました。

そして20年後に、ウイグル人に対して、ウイグルの若者たちに対してまったく同じようなことをやっています。

20年経っても、中国は経済、政治いろんな変化があっても、中国共産党政権というものの本性は何にも変わらない、ということが証明されたと思います。

自分たちの権力を守るために、殺人でもどんな悪いことでも平気でやる、というのが中国共産党であって、しかも、北京の天安門だけではなく、ウルムチだけではなく、ペマ先生のチベットでも同じことをやりました。

それで、中国共産党政権、中華人民共和国とはいったい何だったのか、と最近常の思うのですが、私の結論としては、おそらく、人類の歴史上出現したすべての悪の帝国のいちばん悪いところを全部集めてできあがったのが北京政府じゃないかと思います。

(会場拍手)

いやいや拍手しなくていい(笑)。そんな悪い政権ができて、喜ぶことは何もありません。
考えてみればそうですよ。たとえば、世界史の中で、人類何千年の歴史の中で、いろんな悪い政権が出てきて、悪の帝国が出てきて、人類に大きな災害をもたらした。
しかし、考えてみますと、今までの悪いやつらがやってきたことは、中国共産党もやっています。

たとえば植民地政策一つを取ってみても、西洋列強はアフリカ、南アメリカ、アジアに来て、人の土地を奪い、主権を奪い、現地の人々を奴隷のように使う。さらに自分たちが相手の土地に入植する、というような植民地政策を何百年間も続けましたが、今中国が、チベットでやっていること、ウイグルでやっていることは、それと何ら変わりがありません。むしろ、イギリスの植民地政策よりさらに非道いことを行っています。

ナチスドイツはユダヤ人に対して民族浄化政策を行いました。中国はチベットでも、ウイグルで同じことをやってきたし、これからもやろうとしています。

人権の抑圧にしても中国共産党ほど人権の抑圧をしている国はありません。
ナチスドイツもそうですが、軍備拡大して結果的にいろんな国を侵略して、人類に大きな災難、死者何千万人も出しました。そんな悪いことを今やろうとしている国は、唯一中国共産党政権だけです。

この十年間、中国はどこの国からも軍事的脅威にさらされていないにもかかわらず、一生懸命軍備拡大を行っているのは、自分たちが何かをやるということです。
人類の歴史上出現したことのあるすべての悪の帝国がやってきた全ての悪いことを、今の中国共産党が、中南海の中で座りながらやっている、しかもこれからもやるので大変ですね。やっただけではなく、今もやっている、しかも、これからやる気まんまんですよ。
悪いことをやる気まんまんの政権がこの地球上に存在していること、いやみなさん、本当に笑い事じゃないです。すべての日本国民も含めて、すべてのこの地球上の人間にとって、関わりのある大変重要な事実です。

しかも、この政権は核兵器までもっている。良識も良心も人権意識も何にもない、それほど怖いものは他に存在しません。それに比べれば、北朝鮮の将軍様などはかわいいものです。
じゃあ、どうすればいいか。
私は、20年前の天安門事件のとき、世界中が制裁しました。しかし2,3年経ったら、元通りになりました。そのとき、中国共産党に最初に救いの手を差し伸べたのは、他でもない我が日本国政府だったんです。
それで、江沢民政権が元気になったとたん、まず日本をやっつけた。
そういう歴史の教訓をもう一度、考えなければならない。

もしナチスがユダヤ人を虐殺したときに、世界が、良識のある国際社会が、全員立ち上がって、彼らにNO!とはっきり言ったとすると、おそらくその後の第二次世界大戦の悲劇が起こらなくてすんだかもしれません。

残念ながら、あの頃弱腰のイギリスが、ナチスドイツに何も言わなかった。結果的に、第二次大戦の大惨事につながりました。

まったく同じ意味で、我々日本国民も含めて、アジアの人々がこれから直面するのがまさにこの問題です。

北京の悪の帝国に対して、いつまでも弱腰で、無関心で、どんなことをされても許してあげる、ということを、さらにこれから10年、20年続ければ、ウイグル、チベットが全滅させられるだけじゃなくて、我々日本も決して安全ではありません。
アジアが大変なことになってしまう。

じゃあ、どうすればいいか。

今回のウイグルの事件で、おそらく我々はすべて中国共産党政権がどういうものか、どういう本性なのかをしっかり認識した上で、これからしっかりとした国際戦略を考えなければならない。

簡単に言えば、私が今、日本を含めて、むしろ日本が先頭に立って、台湾、インド、中国の後ろのチベット人、ウイグル人と自由世界の輪をつくり、民族の自立と人権と自由を守るというような連携を作り、北京の悪の帝国を完全に封じこめていかなければならない。さもないと大変なことになる。

私は日本の政治には期待できない。本当はこれから日本が国策として、チベットとウイグルを支援すべきだと思う。

それは道義的な支援だけじゃない。
国家が動くには、当然、日本にとっての国益がどこにあるかを考える必要がある。道議のためにチベット、ウイグルを支援するのは限界がある。
しかし、私から見れば、日本がチベットとウイグルの民族独立運動を支援することは、日本にとってすごく国益上大切です。
今中国共産党政権がたくらんでいるのは、東の海に出ること。
ですから、潜水艦をいっぱい開発して、台湾に出る、東シナ海に出る、もちろん、沖縄を含めた日本にも。
しかし、もし、日本が中国の西のチベットやウイグルの民族自立運動と連携すれば、あるいはチベットの民族運動、ウイグルの独立運動の気運が大いに高まると、それが中国共産党政権の、海に出る国策に対して、大きな牽制になる。

それで、彼らの後ろにも敵、前にも日本が毅然とした態度で出る。そうすれば、胡錦涛も後ろも前もどこにも出て行けない、という状況になれば、世界史上最悪の悪の帝国の侵略政策を封じ込めることができるかもしれません。

そんなことを言っても、我が日本国政府、自民党にしても民主党にしても、とてもそんな戦略をできる顔には見えない。たとえば、鳩山さんの顔を見ても。残念ながら。

それがこれから日本民族の存続にとってもとても大事なことで、本当は自民党とか民主党とかどうでもいいよ。僕がいちばん出てきて欲しい党というのは、中国共産党に対抗する党、反「中国共産党」党。それでいい。

これから日本民族にとって一番大きな脅威は北京しかない。
北京政府こそ、すべての悪を集めた悪の固まりです。毒ギョーザはまだかわいいほうです。これから毒ガス、毒兵器もやってくるんですから。

何がいいたいかというと、今のウイグル人たちの悲劇を見ていると、あと30年か40年で、それが我々日本国民の身にも降りかかってくるのではないか、 まさにそういうことを真剣に考えて、これから、北京にどういう風に対応していくか。

戦国時代で言えば「敵は本能寺にあり」。これからの我々のスローガンは「敵は北京にあり」ということです。

そして北京という敵にどういうふうに対応していくか、そのために、我々日本国民はまず一致団結して、毅然とした意識をもつこと、戦略をもつこと、そして、台湾ともチベット人ともウイグル人とも戦略的連携関係をつくり、北京を封じ込める。中国内部の変化を助けるためにも、封じ込める。

以前のレーガンの政策は正しかった。ソ連が崩壊したのは、レーガンに封じ込められ、内部の改革が始まった。北京に対してもそういうシナリオが一番いいのではないか。

チベット人、ウイグル人をああいう悲惨な状況から解放するためにも、中国共産党の圧政を終わらせるためにも、中国人民のための改革のきっかけをつくるためにも、我々はやらなければならないだろうと思います。

私はやりますので、ぜひみなさんもご一緒に悪の帝国をやっつけましょう。

 

つづく



 

その1   その2   その3   その4

その5   その6   その7   その8




 

日本政府は中国に対して
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ペマ・ギャルポ氏

ペマ・ギャルポ氏



 こんにちは。
だいたいいつも集会に来られる方は同じ方で、しゃべる方も同じで、本当はこの話をここに来ていない人々にもっともっと聞いてもらわなければならないと思います。

チベットの現状は、あるいはこれまでチベットが体験してきたことは、すべて、イリハムさんの言ったことがそのまま適用されると思います。

現在進行形のことも過去に起きたことも大事です。チベットで120万人の人たちが犠牲になりました。そして現在も進行中です。

私たちこの3名(イリハム氏、ペマ氏、石平氏)、それぞれ母国語が違います。歴史も違います。わずかこの60年間で、私たちは同じ国ということになり、同じ言葉を強制されているわけです。
ただし、中国共産党にいじめられているという意味では、中国の人民もおそらく同じだろうと思います。

この21世紀において、国連の常任理事国でありながら、国連憲章をはじめ、世界人権宣言などを無視し続けている中国に対して、世界の人々に訴えるという意味で、となりの中国人(石平氏)、元中国人も同じだということです。

モンゴルで起きたことがチベットで起きました。モンゴルではすでに、モンゴル人20%、中国からの移民が80%になりました。

その次に、チベット、ウイグルで同様なことが起きて、そして同化政策が進んでいます。また、チベットで起きたことに対しては、国際司法委員会も、あれは計画的組織的大虐殺だったということを、きちんと判決として出しています。

最近、ウイグルと同じ民族、同じ宗教のトルコの首相がいみじくも、声を大にして、現在、中華人民共和国がやっていることは、大虐殺だということを言っております。

日本には、国際人権派を売り物にする国会議員もいます。また、そのような職業に近いことをしている人権派がたくさんいます。

しかし、残念ながら、今ウイグルで起きていること、チベットで起きていること、モンゴルで起きていること、あるいは自国の政府によって自国の軍隊が自国民を殺している中国に対して、日本の人権派の人たち、そして、何かあると平和という、まるで平和教、お経のように唱えている某テレビ局、某新聞社なども、今、そういう事実についてほとんど語っていません。

私がここで言いたいことは、チベットで起きたことがウイグルで起き、あるいはモンゴルで起き、やがて台湾でも起きる可能性がある。それをそのまま放っておくと日本をはじめアジアに伝染病のように広がるのではないかということです。

それに対してもっと世論というものが、できてもいいんじゃないかと思います。

また、これらの中国政府による行為に対して、そのまま見て見ぬふりをすることは、間接的にそれを助勢し、荷担していることになるのではないかと、そういう自覚を世界の人たちにもってほしいと思っております。

長い人類の歴史の中で、マハトマ・ガンジーがインドの独立を、非暴力を通して、達成しました。もちろん、その背景には、チャンドラ・ボーズなどの働きもあったということは忘れてはならないと思います。

しかし、ガンジーが一貫して非暴力、そして正義ということを強調して、最終的には多くの英国人も含めて、特に英国の労働者をはじめとして一般人がインドに理解を示すようになりました。

その次に、私がはっきり覚えているのは南アフリカです。
少数の白人に長い間、多数の黒人をいじめ、差別し、一方的に支配してきた国に、国際世論がこの差別政策を撤回させる大きな役割を果たしました。
それには世界の良識ある人たちが、経済制裁をはじめ、様々な形で当時の南アフリカ政府、白人政府に対して諭すような行為を一致団結してやったからだと思います。


そしてそのおかげで、ネルソン・マンデラが、南アフリカで、復讐の政策ではなく融和の政策を行い、人々に平和をもたらすことができました。

最近、中国でも、中国人の中に良識ある人たちに、自分たちの政府が、自分たちを長い間だましてきたこと、そして今、自分たちの社会そのものを世界全体から見て、いかに異質であるかということについて、正しい意識が目覚め始めていると思います。

今日ここにいる、何度も言いませんけれども、中国人が数名いるということは、私はとても勇気づけられることであります。

私が、今中国がやっているあらゆる政策を見ていると、むしろ向こうの方が、今じたばたしている。自分たちがやっていることに対して自信をなくしている。だから世界の、たとえばマスコミに対して、本当のことを見せられない。一生懸命隠そうとしている。

中国で何が起きてるかということ、中国の指導者たちの子供たちが、次から次に外国に生活の拠点を移していること、政権を維持するためには、軍事力を増強し続けるしかないということで、今、海軍を中心として、強烈な、大きな軍事力増強が進められていること、こういうことを見ていただければ、今の中国の悪政も、そう長く続かないと思っております。

四十数年前に、私がそのとき文化大革命のもとで何が起きているか、日本のみなさんに訴えても、「あなたたちは反動主義者だから」「ダライ一派だから」「どうせあなたは中国あるいは革命に元々反対だから」と言われて、政党の名前は言いませんけれども、あるいは宗教団体も名前を言いませんけれども、私は日本人からも門前払いを受けたことがあります。

しかし、世の中変わりました。
もはやあの60年代みたいに、北京政府もすべてを隠しきれません。鄧小平はいいこともいくつかやりました。悪いこともたくさんやりました。そのいいことの一つは、留学生をたくさん外国に出したことです。そしてこの留学生たちが初めて外に出て、自分たちがそれまで教わった歴史と、世界の歴史は違うということに目覚め、いかに自分たちがだまされてきたかということを、今わかり始めています。

また、科学技術の進歩によって、今はインターネットとか携帯電話だとか、そういうものを通して外にどんどん情報が流れるようになりました。
そして外で留学生として自由な空気を吸った人たちが今戻っているわけです。

こういう人たち一人一人が、今後、中国のいろんな分野においてリーダーに当然なれると思います。日本では高校を卒業すれば8割か9割がそのまま大学に行けます。しかし中国がいかに進んでいるといっても、まだ大学にいけるのは5,6%、高等教育を受けられる人がたぶん2割ぐらいしかない。その中で、外国に留学して帰国した人たちは、それなりにその社会においてリーダー的な役割を果たすと思っています。

ですから、中国はいずれ壊れる。
今一番問題なのは、日本をはじめとして、延命治療をやっていることが一番問題だと思います。

国際世論が、中国に対してもっと正しく、きびしく、接することが、私は中国の人民のためにも、そしてウイグル人やモンゴル人、チベット人、あるいは自分たちの言論の自由のために戦っている人たちが毎日殺されないためにも重要で、日本がもし非暴力を通して、世の中を変えたいと思ったら、もっともっと世論というものを高めることが必要だと思います。

今日みなさんに話すのはなんとなく釈迦に説法のような気がします。
会場にはチベット問題からずっといらっしゃってる方々ばっかりですけれども、しかしこの声ができれば、外の方々に伝わることがあればと思います。

今日は、今チベットで何が起きているか、チベットが大きな刑務所のような形で、24時間監視されている、その詳しいことについて話すのは、やめます。

チベット、ウイグル、モンゴルで起きたこと、あるいは起きていることは、決して日本にとって無縁ではない。ということだけを申し上げて、私の話を 終わらせていただきたいと思います。
ご静聴ありがとうございました。


つづく


 

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緊急シンポジウム ウイグルで何が起きているのか?

2009年7月26日(日)
国立オリンピック記念青少年総合センター
センター棟4Fセミナーホール(417)
日本ウイグル協会 イリハム・マハムティ主催


何回かに分けてシンポジウムの内容を紹介します。

 


日本ウイグル協会会長 イリハム・マハムティー氏

イリハム・マハムティー氏




こんばんは。
暑い中、こんなにたくさんの方々にご出席いただき、ありがとうございます。

ウイグルで起こったことは、みなさんも報道である程度ご存じかと思いますが、メディアは主に中国の発表した情報を使っており、私たちがメディアに伝えた情報は一部しか使われません。
ウイグルで本当に何が起こっているのか、我々が今までつかんだ情報をみなさんにお伝えしたいと思い、今回、緊急シンポジウムを開催することになりました。

急な話なのに、今日パネリストとして出席していただいた先生方は、すぐに了承してくださいました。心強く思いました。ありがとうございます。


今回のウイグルで起こったことについて、中国政府は、一部の人たちが計画し、実行したことで、ほとんどのウイグル人は無関係である、と言っていますが、これは、真っ赤な嘘です。

今回のことは、中国共産党政府が支配してきたこの60年間のウイグル人の心の中の怒りの爆発なんです。それを挑発し、爆発させたのは、中国政府自身なんです。

7月5日の、学生らがインターネットで呼びかけて行った平和的なデモに対して、政府は彼らと対話するのではなく、暴力をふるい、射殺しました。ウイグル人が住んでいる地域に、すぐに情報が流れ、抗議行動は広がりました。残念ながら、一部のウイグル人に非人道的な行為を行った者もいました。私たち世界ウイグル会議それから、世界ウイグル会議の議長の声明でも、そういう人々の行為を強く非難しています。

でも、彼らがウイグルに入ってきて60年間、政府は中国人たちに、バックに政府がついているから、何をやってもいい、というメッセージを送り続け、60年間続いたその虐待に対する怒りが、その日爆発したんです。

この60年、ウイグル地域で何があったのか。
最初、中国軍が入ってきました。中国政府に、軍人たちを引き上げる気はありませんでした。最初の軍人たちが年を取ってきたので、中国政府は生産建設兵団という組織を作り、軍人に農業を始めさせました。
最初、ウイグルの農民たちの一番いい土地を奪い始めました。
それから、水源に近い土地を開拓しました。
ウイグル地域では、地下水ではなく、山の雪解け水で農業を行います。生産建設兵団が駐在するところはすべて山の近くです。彼らはウイグル地域の水源をほとんど奪いました。

ウイグルの農民たちは、彼らにお金を払って水を買わなければならなくなりました。

その後、ウイグル地域で、いろんな工業を始めました。
中国の法律では、各自治区ではどんな職場でも、その自治区の名称となっている民族を、65%以上、職員に採用しなければならない、と定められています。
でも実際は守られていません。


最初、ウイグル人たちは、いろんな企業に入っています。
当時、中国人は、強要しなければ誰もウイグルには来ませんでした。
ウイグルは気候が厳しいからです。
冬は気温が-30℃まで下がります。夏は暑いところでは50℃まであがります。こういうところに、中国本土の人たちがくるはずはありません。
中国政府は文化大革命の時期に、青年たちに「祖国建設のためにウイグルに行こう!」と呼びかけ、上海から何十万人もの若者を連れて来はじめました。
政府の命令でどんどんウイグル地域に移住してきました。そうしてたくさんの中国人が入ってきた結果、ウイグル人たちは仕事を奪われ、仕事が見つからなくなってしまいました。

今は一般のウイグル人だけではなく、大学を卒業しても95%は卒業=失業になっています。残りの5%はどういう人かというと、共産党政府に協力している、共産党政府関係機関に勤務しているウイグル人の子供あるいは親戚です。そういう人だけが職に就けます。

こういう状況で、ウイグル地域では今、若者たちの間でエイズが一番はやっています。
その数は中国でナンバーワンです。
でもウイグルでエイズが見つかったのは、河南省で患者が報告された10年後なんです。それにもかかわらず、今ウイグル地域のエイズの発病率は一番高いのです。

仕事がない若者たちはたむろし、お金が欲しくて、遊びたくて、彼女が欲しくて、犯罪の道を選ぶんです。犯罪の道を選んで、覚醒剤に手を出します。
お金がないと、注射器を5人、10人で使い回します。その結果、たくさんの人たちがエイズになっていました。

そういう現実があるのに、中国政府は予防策をとっていません。
北京のある大学の中国人大学生がこの現実を知り、ウイグル人にエイズの危険性を知らせるためにウルムチに行き、2日間広報しましたが、逮捕され北京に送還させられました。

つまり、中国政府はウイグル人たちにエイズが蔓延してそのまま消えて欲しいということなのです。
こういうことは、ウイグル人たちはみんな知っています。

でも、それを政府に陳情すると、民族主義者のレッテルを貼られてしまいます。我々は、意見を政府に伝えることを禁止されているんです。
ですから、そういう怒りはウイグル人たち同士で話すしかありません。

それから、2000年に入って、ウイグル人がウイグルの言葉で教育する権利が奪われました。
今、どんな田舎に行っても、中国語で教育が行われています。ウイグル語は完全に禁止されています。
これにもウイグル人たちの反発がありますが、それを政府に訴えることはできません。

政府によると、ウイグル語は現代に合わないそうです。21世紀に合わないそうです。
ですから、我々ウイグル人のためにも中国語を勉強しなければいけないそうです。

中国政府はそう言っていますが、中国語を学校で勉強して中国の本土の大学を、優秀な成績で卒業したウイグル人大学生が、ウイグルに戻って仕事を探しても仕事がありません。募集している企業に応募しても、彼らに待っているのは、「ウイグル人はいりません」という返事です。

そういう優秀な人材は、ふたたび中国本土に戻り、外資系企業に就職しています。

それから、ウイグル地域にいけばわかりますが、募集要項にはっきり「民族」という欄があります。募集民族は漢族とはっきり書いています。堂々と書くんです。

それにも我々は反発してはいけません。
反発すれば民族主義者です。

それから、2006年に入って、ウイグル地域からたくさんの女性たちを中国の本土に、仕事を斡旋するという名目で連れて行き、賃金が安くて中国人が敬遠する仕事をさせています。
連れて行かれるのは15,6才から25才までの未婚の女性だけなんです。結婚したものは連れて行きません。
これは明らかに政府の同化政策です。、
もう一つ怒りが心の中に起きました。


そういういろいろな事件があり、いろいろな怒りが、この60年で起きました。

それで、今回の広東省の事件です。
25日夜10時から中国人たちがウイグル人たちを殴り始めました。
警察がきたのは26日午前3時です。
5時間、警察はどこにいたのか。武装省察どこにいたのか。
ウイグル地域だと5分かかりません。チベット地域でも5分かかりません。どこから出てきたのかわからないが、すぐに町の中が警官、軍人でいっぱいになります。

それから、意識を失って倒れているウイグル人を中国人が棒で殴っている、その傍に警官が立っている。その警官は何の対応もしていません。
これは我々ウイグル人に大きなショックを与えました。

中国政府の目で見ると、中国人から見ると、我々は人間じゃないんじゃないですか。

彼らは我々は動物扱いしている、と考え始めました。

それでもウイグル人たちは10日間、政府の回答を待っていました。

政府から何の回答もありませんでした。

中国語のサイトでは「ウイグル人を殺した英雄万歳!」とか「ウイグルの豚野郎を全部殺せ!」とかこういう暴言が出始めました。

ウイグル人学生たちもインターネットでこれに対する怒りをインターネットの掲示板で話しあうようになり、その結果、7月5日、彼らは一緒に政府にどういうことがあったのか、回答してほしいという思いで、自分たちは政府を批判するつもりはないことを示すために、先頭に中国国旗を掲げてデモを行いました。

それでも政府は、彼らに正しく対応するのではなく、最初は暴力、その後すぐに銃殺、それで今回の事件が起こりました。

事件はまだ怖くありません。怖いのは事件の後なんです。たくさんの被害者が出てます。

いまウルムチでは、女性たちが街に出ることができません。
兵士たちが堂々と「銃を持っているだろう」と女性たちの体をさわるというセクハラをしています。

我々イスラム教徒は、こういう辱めを受けることは、命を奪われるよりも重いことだと考えます。

さらにこういう挑発が起きたら、ますます現実は悪化します。

これからのことを、私たちは一番心配しています。

我々がつかんでいる情報、ウイグルはなぜこういうことが起こったのか、その理由を簡単にみなさんにご報告しました。

ご静聴ありがとうございました。

 

つづく

 
 

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以下は、ニコニコ動画
【討論】今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本(1/3)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7661271


の内容の抜粋です。




 

今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本 水島総
日本文化チャンネル桜 代表 水島総


水島

今日は、ウイグル問題、そこから見えてくる中国、アジアの状況をみなさんにお話していただきます。

7月13日に中国によるウイグル弾圧緊急声明の記者会見が行われました。
めずらしく朝日新聞がこの記者会見を14日の朝刊で取り上げた。
「中国を批判せず諸外国に失望感 日本のウイグル人組織」という見出しで、イリハムさんが中心になって記者会見をして、ウイグル人は希望を失い始めている、世界はどうして声をあげてくれないんだ、という内容。

まず、ウイグル問題をどう考えるか、みなさんにお話していただきます。
イリハムさん、今の状況をお話ください。
 

今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本 イリハム・マハムティ
イリハム・マハムティ(世界ウイグル会議日本全権代表/日本ウイグル協会会長)
1969年、東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)・クムル生まれ。
西北師範大学中国語文学部中退。来日後、2007年よりウイグルの
人権問題解決に向けた運動を始める。2008年より現職。



イリハム

7月13日、ウイグル人3人が1人のウイグル人を追いかけており、警察が制止したところ、抵抗して2人が射殺、一人が重傷と政府が発表した。
実際はそうではなかった。
3人のウイグル人が政府に対する不満を叫んだところ、武装警察が暴行、逃げたところを後ろから射殺。目撃者によると、ウイグル人は何も持っていなかったが、政府発表によるとナイフ、鉄棒で武装していたという。

水島
ウイグル自由人権アジア委員会の抗議声明の中で「6月26日、広東省の玩具工場でウイグル人が支那人のデマが発端となる集団暴行事件に巻き込まれました。200人のウイグル人が6000人の支那人に暴行を受け、100人が撲殺されるという恐ろしい事件が起きました。
7月5日、この事件が発端となり、東トルキスタンのウルムチで、抗議デモが行われました。しかし中国政府はウイグル人の暴行と宣伝し、情報を統制して真実を隠しています。そして現在、支那全土でウイグル人への徹底的な弾圧が人民解放軍、治安警察、それらによって操られた支那人暴徒らによって行われています。中国の武力弾圧や支那人の攻撃で虐殺されたウイグル人は、5日から現在まで最大3000人に及んでいます」と報告されています。

朝日新聞が珍しく書いているように、「ウイグルはこの1週間世界に救いを求めてきたが、欧米諸国は中国政府に強いメッセージを送っていない。現地のモスクが破壊されたり、金曜日の礼拝が禁じられたにもかかわらず、イスラム諸国からも明確な批判が出ておらず、強い失望感を表した」ということですね。
今回の騒乱については、サミットでも言及されなかった。
ジェノサイドだと批判したトルコの首相だけが目立った。
チベット騒乱と言われた去年3月の蜂起との違いが目立っている。

 

今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本 黄文雄
黄文雄(作家/評論家)昭和13年台湾生まれ。
昭和39年来日。明治大学大学院西洋経済史学修士課程修了。
台湾で地下出版された『中国之没落』が大反響を呼び、評論家活動に入る。
拓殖大学日本文化研究所客員教授、台湾独立建国聯盟日本本部委員長務める。

黄文雄(こうぶんゆう)

私が一番心配しているのは、この後のことです。チベットの暴動のときもそう。私が小学校4年生のときに、台湾で228事件がありました。その後、学校の教師が次々と消えていった。事件の後、どういう風に粛清するかというと、憲兵が戸別訪問して、アリバイがなければ逮捕される。
チベットやウイグルでも暴動の後、同じようなことが起きているのではないか、と心配している。
もう一つは、イスラム教徒は唐の時代から虐殺され続けた。有名なのは広州。アラビア系とイラン系十数万人が殺された。19世紀末、民間人によるイスラム教徒皆殺し運動が数十年続いた。日中戦争が起きた30年代まで続いた。
当時の人口の10%をイスラム教徒が占めていたが、千万人単位で殺されている。民間人による皆殺しというのが一番怖い。

 

今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本 鳴霞
鳴霞(月刊「中国」編集長)中国遼寧省生まれ。1982年に来日。
翌年、京都日本語専門学校を卒業。兵庫・大阪の中国語学院、
近畿福祉大学中国語学科の講師を歴任。2002年より月刊「中国」編集長。

鳴霞(めいか)
1950年代に人民解放軍の王震は、新疆で、反発した者は殺す、一度殺せば50年は大人しくなる、と言った。中華人民共和国創立から、ウイグルを厳しく管理してきた。
7月12日から深セン、上海など95%の空港を軍が押さえて、大型機を人民解放軍が使用。軍が空路、ウイグルに送り込まれている。夏休みなのに民間人が飛行機を利用できない。
ウイグル人の問題ではないが、中国では黒人差別がひどい。
広東省の警官が、黒人にパスポートの提示を求め、もめたときに黒人を殴って死亡させた。広東省には黒人が20万人以上住んでいるが、広東省の政府を黒人たちが取り囲んで抗議している。今も終わっていない。
オバマの弟は中国人と結婚して広東省で商売しているが大丈夫か。
中国では黒人差別が非道くて、北京や上海で黒人のデモが昔からあった。

 

今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本 石平
石平(評論家)昭和37年、中国・四川省生まれ。北京大学哲学部卒業。
昭和63年来日。平成7年、神戸大学大学院文化研究科博士課程修了。
民間の研究機関に勤務後、研究、評論活動に入る。平成19年、日本帰化。


石平(せきへい)
漢民族はずいぶん昔から黒人を差別していた。白人へのコンプレックスの裏返し。白人には頭が上がらないから黒人を徹底的に差別する。
6月にも何件か漢民族の暴動があった。7月はウイグル人、今回は黒人、みんな一斉にやればいい。

ウイグル人のことを国際社会がほとんど批判しないのは、中国共産党はチベットのことで多少ずるがしこくなったから。
最初から宣伝戦を打っている。我々が鎮圧して殺したわけでなく、ウイグル人が殺した、とやっている。
しかし、それはまったくの嘘だった。

昔から中国を褒めまくってきた朝日新聞は、7月12日の朝刊トップで、ウイグル騒乱住民の証言 デモ、最初は平穏だった、と書いている。武器も何にももっていない。暴力的なデモではない。そういう状況で百何十人も殺せるわけがない。偉大なる朝日新聞の記者は、最初平和的なデモだったが、治安部隊が出動、威嚇射撃してもデモが続いたのでいきなり水平射撃を始めた、と書いている。暴動でも騒乱でもなく、虐殺で、天安門のときとまったく同じ。その真実が大事。
私はこの記事を信用する。朝日新聞は決して我が偉大なる中国共産党を、最初から批判するつもりはないからだ。あの朝日でさえ真実を書かざるをえない。
今回の事件の本質は、中国共産党がウイグル人に最初から虐殺を行った。それでウイグル人が怒って、放火、暴動となって、漢民族との殴り合いになった。

中国共産党当局が平和デモに対して虐殺を行ったのが発端であるというのは、今回の事件の一番のポイントじゃないかと思う。
装甲車で突っ込んでひき殺したりするのは、天安門のときと全く同じ。
この政権はもう何も期待できない。本性は何も変わらない。いざとなると平気で人を殺すのが中国共産党。

そのことを日本人がちゃんと認識しないと大変です。

 

今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本 王戴
王戴(民主中国陣線日本支部理事長兼事務局長)
昭和39年生まれ。ハルピン工業大学卒業。


王戴(おうだい)
今回のウイグル人の弾圧事件の根底には、民族間の不信がある。中華民族というのは漢民族が中心で、他の民族をまったく平等に扱ってこなかった。
日常生活でも少数民族に対する軽蔑的な言葉はいくつでもある。
ウイグル人に対して、野蛮な民族。モンゴル人に対しては騎馬民族、何もできない、そういう差別用語はいくつもあり、子供のときから親から教わって使っている。差別された側は対抗できない。言論の自由がない。信仰の自由も奪われた。
政府の上に立つのが中国共産党だから、共産党の指示に従わないものはすべて弾圧の対象になる。


水島
チベットもウイグルもそうだが、単なる武力弾圧だけでなく、宗教弾圧、言論の自由の弾圧、ありとあらゆる職業差別を含めて、そういうのがあったというわけです。

 

今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本 ツェワン・ギャルポ・アリヤ
ツェワン・ギャルポ・アリヤ(ダライ・ラマ法王日本代表部事務所事務局長)
1965年、インド生まれ。ムースリのチベット人学校を卒業後、日本留学。
帰国後、チベット亡命政府の職員として経済開発や出版業務、大蔵相秘書官
などを歴任。「かぐや姫」のチベット語版翻訳及び製作なども手がけている。


ツェワン・ギャルポ・アリヤ
去年3月以降、チベットでも起こったし、今回ウイグルでも起こった。
中国政府がプロパガンダで、チベット、ウイグルは経済発展している。住民はとても幸せである、ごく一部の人間が暴れているだけと言っている。
そうではないということは、去年チベットの抗議行動で明らかになったが、ウイグルの場合も、今回はっきりしたメッセージとなったと思う。

ではなぜそういうのが起こっているかというと、中国政府の政策が原因だと思う。
ウイグルやチベットは中国の一部だと言っているが、彼らはそうは見ていない。植民地として見ている。そこにいる人たちの文化、教育、言葉、宗教を尊重せず、破滅させ、その地域を中国化しようという政策を続けている。
チベットも、ウイグルも、長年抑圧された人々の怒り、憤りが一気に出たものだと思う。
中国政府が本当に責任をもって問題を解決しようというのであれば、暴力で弾圧するのではなく、50年、60年統治されてなぜまだ不満を持っているのか、その不満の内容を聞いて、お互い腹を割って話し合って解決することがとても大事だと思う。そうすることで、平和が戻る。

しかし、中国政府はいつも抗議行動を暴力的な動乱だと宣伝して、それを弾圧して暴力的に押さえる。それで一時的に解決しても、長くはもたない。中国の政策が間違っていることに政府は気づくべきだ。
ウイグルの問題も弾圧で押さえるより、意見を聞いて国の一部として解決するべきである。

水島
あの共産党政府と話し合いができるかという点で疑問もあります。

石平
疑問というより、話し合いは最初から不可能。
疑問をもつことはまだまだ甘いかもしれない。

水島
そのとおりですね。

石平
私は20年前から疑問をもったことは一度もありません。
あんな党と話し合ってもしょうがない。


水島
満州族はいるのかいないのかわからないような状態になってしまった。
満州人は間違いなくいたわけで、清という国をつくったのは、満州人です。でもその満州人自体もどこかに消えちゃったような感じになっている。
内モンゴルと言われる場所はもともとはモンゴルでしたが、支那人が入って、人口がまったく逆転している。
ウイグルもかつて4%だった漢人の人口が、今40%を超えているわけですよね。

イリハム
それは中国が発表したデータで、実際は50%以上になっています。
生産建設兵団、軍、武装警察の人員は、住民の数に入っていません。
去年公表された生産建設兵団は250万人。


水島
ウイグル人の人口は?

イリハム
この前中国が発表したのは890万人。

政府はなぜそこまで人口を気にするのかわからないが、96年新疆大学の教授が、政府に依頼されて、ウイグル人の人口を調査した。農村部は900~1000万人以上。都市部は400万人以上。教授は政府にウイグル人は1500万人と報告し、自分の論文にも書いて発表した。その結果、1週間後に教授の職を追われ、新疆大学の清掃作業員になっていた。
ウイグル人の人口は謎なんです。
なぜ政府はそこまで人口を隠すのか。
その時期はウイグルで、国際法で800万人を超えると自決権を申請できるという噂があって、それを政府が気にしていたのかもしれない。

石平
おそらく共産党にとってウイグル人の人口を少なく見積もった方が有利だから。
30年後調査してウイグル人が300万人しかいないということになれば、大変です。

イリハム
そうなるのは中国政府にとってそれほど大変なことじゃない。
この前、生産建設兵団の人たちに銃を配り始めた。何十万人の軍がウイグルにいるのに、ふたたび、中国本土から軍を移動している。
政府発表通り890万人ウイグル人がいるとすると、250万の建設兵団に銃を配り、200万人の軍人がいれば、一人が二人のウイグル人を殺せば、1時間でウイグル人はこの世からいなくなる。

石平
理論的にはまったく不可能でもない。


水島
民族絶滅政策みたいな感じになるんですが、モンゴルのお話も聞きたいので、ダイチンさん。

 

今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本 オルホノド・ダイチン
オルホノド・ダイチン(モンゴル自由連盟党幹事長)1966年生まれ。
1989年、内モンゴル師範大学モンゴル文学部卒業。2000年来日。
2008年大阪大学言語社会研究科博士後期課程単位取得退学。

ダイチン
今ウイグルで起こっていることは、私たちも見ていますし、聞いています。
今考えてみると、ウイグルで起こっていることは、去年チベットでも起こったし、中華人民共和国ができてから60年間、虐殺はずっと続いていることを私たちは認識しなければならない。
少数民族と言われる非漢民族、チベット、ウイグル、モンゴルの三民族に特に厳しい対応をする。なぜかというとこの3民族は、他の少数民族とはまた違う。ウイグル、チベット、モンゴルというのは、長い間自分の国をもっていた。政治、歴史がある。世界のレベルから見ると、漢民族と同じような世界の歴史に貢献している民族といってもいい。
それがなぜ中国の中に入るのですか、ということからはじまっている。
だから中国はいろんな手口で、自分のところに入れたが、いつも本当の自分の国民とは見ていなかった。
みんな漢民族と同じ国民だと言っているが、事実はいつもそうは思っていなかった。
だから、政治運動で、チベット、ウイグル、モンゴルは同じように殺され続けている。

文化大革命のとき、モンゴル人は140万人しかいなかった。人民革命党という組織が存在しているという理由で、半数以上のモンゴル人を逮捕、拷問した。拷問の種類は170種類以上あった。組織のことを知らない一般人も拷問に耐えかねて、認めて殺された。当時内モンゴル人民党員34万人のうち10万人以上が殺された。
今のウイグルもチベットもまったく同じこと。
テロリストではなくてもテロリストと見なして殺す。世界にテロリストだと発信して、自分たちが正しいように宣伝する。
共産党が正しい、だからウイグル人を全て殺す、というようなことができる。

日本やヨーロッパのような民主主義国がウイグルのことを無視するのは世界にとっての悲劇だ。人類に対する虐殺と認識しないといつか自分の身に降りかかる。


鳴霞
次は日本ですよ、


水島
明日の台湾、明後日の日本という感じなんですよね。
モンゴル、ウイグル、チベットが同じような目にあっているということをご報告いただきましたが、もう一つは、人口の問題をイリハムさんに話していただきましたが、どんどん入れているんですよね。チベットにも。チベット人より支那人の方が増えた。ウイグルにもどんどん入っている。
驚いたんですけれど、公式な数字に軍、警察などが入ってない。ウイグルでも支那人の方が多くなっている。

もう一ついうと、チベットもそうなんですけれども、自治政府、企業など上のほうは全部支那人が増えて現地の人は、仕事もないか、あっても下の方の仕事だけ。

石平
いわゆる植民地というのがまさにそのとおりです。
植民地といえば19世紀の骨董品だと思われるかもしれないが、そうではない。現実に今もある。


鳴霞
ウイグル人の子供が売られている。食べられなくて、漢民族に売ったり、子供に盗みをさせる。そういうウイグルの子がいっぱいいる。ご飯が食べられないから乞食になっている。何万人もいる。

ツェワン・ギャルポ・アリヤ
それはウイグルも内モンゴルもそうだと思います。
中国は政策として、チベット問題は解決するために、どういうことを考えたかというと、その文化、言葉をなくしてしまえば、チベット問題はなくなる、と。
その文化をなくすにはどうすればいいかというと、たくさんの漢民族をチベットに入れて、漢民族が人口で圧倒して、チベット文化が自然死することを目指している。
こういう政策はとても危ない。世界的にも批判される政策であって、ウイグル、モンゴルでも同じ政策がとられている。みんながとても不安をもっている。それが蓄積されると爆発する。

鳴霞
去年の年末、1万以上の漢民族の先生がウイグルに派遣された。そこで北京語を教える。
昔、新疆ウイグル族と言っていたが、最近は言わない。新疆、新疆と言う。

イリハム
日本でもこの1,2年、ウイグル自治区の経済状況を宣伝するための発表会で、新疆自治区と書かれていた。ウイグルが取られていた。中央テレビでもウイグルのことを宣伝するとき、新疆自治区というんです。意識的に中国人の頭の中に、ここにはウイグルというものはない、と刷り込むんです。


石平
それは意図的にウイグル人の人口少なく発表するのと全く同じ。
同じ戦略ですよ。

イリハム
中国人がウイグルに入る前に、ウイグル人に近づくな、ウイグル人とケンカすると、口論ではなく、すぐにナイフで刺す、と宣伝している。

鳴霞
教育でね。
それは、日本に対する沖縄ね。日本の沖縄と言わない。沖縄、沖縄、中国の領土、最近めちゃくちゃ宣伝している。

石平
ウイグルで1万人の漢民族が武器をもって町に出たのは、そういう教育の結果ですかね。


イリハム
鉄棒もっている人間の中に、ウイグルに住んでいる中国人もいると思うが、普通の中国人は、あんな感じではないと思います。
それから、彼らの行動は、証言者によると非常に専門的で、体は鍛えられている。

石平
要するに訓練された人間ですね。

イリハム
彼らが持っている鉄棒は、たくさんの人が持っていたが、同じものだった。
棒に釘が刺さっているやつは、武装警察しか持っていないもの。
それを普通の人間がもって町の中を歩いたというのは非常に不思議なんです。


水島
それで、武装警察が、武器を持って歩く人たちを押さえていないですからね。

石平
今の話だと仲間同士だからね。


ツェワン・ギャルポ・アリヤ
チベットでも最初平和的なデモがあったが、中国が映像を流した。チベット人が漢民族の店や車、銀行を壊している映像。チベットの服装をしているが、見かけない人。刀をもってチベットの服装をしていた人は、警察の人だった。
同じことをウイグルでもやっていると思う。
それは報道局も含め、世界をバカにしているんですね。
責任のある政府のやり方ではない。


石平
今の話を大胆に推理すると、ウルムチで銃で殺された人間じゃなくて、撲殺されたウイグル人、漢人は、むしろそういうやつらがやった可能性があるんじゃないか。
それをウイグル人が暴行したように見せかけて、彼らを鎮圧することを正当化する。という手を使っているのでは。

イリハム
そういう可能性は非常に高い。
なぜかというとウイグル人が中国人に暴行しはじめたという時間から、1時間も立たないうちに軍が入ってきて、町中で水平射撃を始めた。
町の中で人間がいなくなってしまった。証言によるとその地域全体の電気が止められた。夜間、銃の音が止まらなかった。翌日、消防、救急車、警察のサイレンの音だけ。
今発表している1600人というのは、翌日朝から、ウイグル人が住んでいる地域の、全ての家に強制的に入って、50才以下の人を全部連行した人数です。
ですから、その夜いなくなった人たちはどこにいったのか。

去年のチベットで証言があったように、トラックに遺体を入れてどこかに運んだ、ということは十分考えられる。


石平
彼らに銃殺された遺体はすでにその晩全部処理される。


イリハム
私がみなさんに注意したいことが一つ。
ウイグル人と中国人は人目でわかる。
死んでいても。

顔の部分が破壊が非道くてわからない。それは何を使ったのか。
銃だったらどういう弾を使ったのか。

今まで私たちは中国人が死んだことも残念に思う。
でも、私たちは真実を世界に発表して、我が民族からこの世界の平和に一つ、貢献あれば、我が民族はなくなってもいいです。
なぜなら、私たちはアラーからもらったこの命以外何も残ってない。

鳴霞
20年前天安門で大虐殺があったとき、学生さんの遺体は最後は全部車で運んで海、川に捨てた。3万人以上殺された。それは後から人民解放軍の軍人から聞いた話。

ツェワン・ギャルポ・アリヤ
行方不明の人がいっぱいいたんですってね。
今もまだわかっていない。

鳴霞
今もまだ200人以上刑務所の中だからね。

イリハム
ウイグルであのくらいの地域で、夜人がいなくなって、行方不明になるはずがないです。

水島
もう一つは焼却とかいろいろやれますからね。
どこに消えたか。埋めるならまだ見つかる可能性があるが、永久に見つからない可能性があるんですよね。



 




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まずはウイグル問題の動画。


ウイグル暴動 2009年7月




http://www.youtube.com/watch?v=XrlC6yp6nUk




それから、たまたま見たMXテレビの動画が強烈だったので紹介。
マスメディアは中国や韓国に対して批判的な報道は控えめになる傾向があるけれど、東京MXテレビは、以前から石原慎太郎が自分の番組にペマ・ギャルポさんを呼んで、はっきりと中国の問題点を指摘して批判していた。今も、西部 邁が番組をもっているので、大手テレビ局が流すことのないような話が出てくる。
夕方の番組でもこんなことを言ってたのですね。


「5時に夢中!―もっと勝手に喜怒哀楽」中瀬ゆかり

酷い!中国人犯罪者の実態
http://www.youtube.com/watch?v=5IyEcEGftaY


世界の中国人ジョーク集
http://www.youtube.com/watch?v=6RgOTpMOOnk


新潮45編集長・中瀬ゆかりが怒る!「竹島問題」
http://www.youtube.com/watch?v=ILlZKJ4VsZA




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